人物史の制作で、お客様のお話をお伺いさせていただいていますと、特に「本家筋」といわれるご長女・ご長男ではない方のお話で、家系図を作りたいというお話があがることがあります。
人物史を振り返られる際に、ご記憶にある限りにおいてご先祖やご親族を思い出され、またその方々がどちらにいて何をされていて、いまどのようなご様子かを振り返るうちにその先を振り返りたくなるのです。
もちろんものかたり製作所では、家系図および代々のご先祖やご親族のかたがたについて、取材しおまとめさせていただけます。
ご自身でや皆様で振り返り、ご縁をたどりつながりを呼び戻していただいたうえで、そのお話を聞かせていただきまとめさせていただいています。
ご自身で家系図を書かれる際のポイントをまとめましたので、ご参考ください。
【家系のたどり方】
まず「長男長女筋」の一番ご年配の方をたどる。これは、最近ではあまり表面的ではなくなりましたが、「長」がつく方は、おおよそそういったご親族との集まりの場に呼ばれたり、お話を聞かされたりして、皆様のご関係をご存知のことが多く、また、過去に家計図を取りまとめたり、まとめようとしていたことをご記憶だったりします。
その他、ご親族にお話を伺う。その際には、資料や写真・人物画などをお持ちの場合もあり、そこからご記憶を振り返ると漏れや記憶相違がなくなりますので、実際にご訪問しお話されることをおすすめします。
王道中の王道、お寺さんをたずねる。通常、檀家さんとして各代の皆様をお守りいただいていますのでご存知のことが多いです。特に農家の本家筋を守っていただいていたお寺さんはかなり前まで資料をお持ちのことが多いです。ただし、この方法がたどれるのは本家筋が中心ですので、広がりはどこかでたたれることが多いです。
【家系図の書きかた】
家系図には縦系(上を先祖:尊属とし下を子孫:卑属とする)書き方と、横書(右を先祖:尊属とし左を子孫:卑属とする)書き方があります。それぞれ長所と短所があります。
縦系 : ひと目で系譜が見えるため分かりやすいことがメリットですが、もし10世代分の家系図を書こうと思うと子孫:卑属の横幅がすごいことになりかねません。そのため、多くの縦系は全員を書かないことが多くなっています。
横系 : 巻物などに書かれるかかれ方で、左に子孫(卑属)が足されていくため、紙を足しながら作成していくことができます。一方で、関係性が複雑で、ひと目で関係性が分からないというデメリットがあります。
記載上のルールは、それぞれ関係性を「線」で示すことです。

夫婦
・夫婦は二重線で結ぶ
・正式な婚姻でない場合/離婚した場合は二重線の破線
※非嫡出子で認知していない場合相続対象の子がない場合記載しない場合もあります

親子
・親子は単線実線で結ぶ
・右より長子から末子へ。男子を先に非嫡出子も実線で結びます
※特に相続関係を整理するときに正確に記載する必要があります

祖父母
両親兄弟
・先祖:尊属にさかのぼる場合も同様のルールで記載します
誰を中心にするかでも2つの考え方があります。一つは分かっている限り元も古い先祖:尊属を基点とする方法。二つ目は作成者もしくは当代を基点とする方法です。これらは目的によって作り分け、人物史制作においてはご本人のご希望や分かっている情報次第でどちらにするか決定することが多くなります。
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